2021年度 第1回目のクリニクラウン研修会報告
緊急事態宣言の中のため、人数を絞った研修になり、今回は昨年度実際に病院訪問をしているクリニクラウンが集まり、コロナ禍でのリアル訪問についての留意点や今後について話し合いました。
コロナ禍の訪問では、 マスク着用はもちろん、場合によってはフェイスシールドやゴーグルを着用して訪問しています。そして、「クリニクラウンとこどもたちとの遊びの中での接触や道具の受け渡しはしない。」 「こどもや家族、医療スタッフの方との接触もなし。ソーシャルディスタンスを意識し、距離をとって関わる」「病棟内、病室内の環境にもできるだけ触らない」など、病棟スタッフとこどもたちと安心安全に関わるための打合せを行い実施しています。
2020年度はコロナ禍の新しい訪問スタイルで、4病院を20回訪問し、282人のこどもたちと関わりました。
クリニクラウンたちは、道具の受け渡しなく、距離をあけて訪問に戸惑いながらも、さまざまな工夫をこらしてえており、その情報を共有する貴重な機会になりました。
「フェイスシールドやゴーグルを着用することで、視野がせばまって、慣れないうちはいつも以上に汗をかいた。トレーニングでフェイスシールドやゴーグルをつけて練習していたが、実際は想像以上に視野や感覚がせばまってしんどかった。」
「病室が狭く距離がたもてない時に、病棟スタッフと相談し廊下から関わるという対応に切り替えた。」
「訪問前に、こんなときどうする?というシミュレーションを、具体的に考え訪問するペアで体を動かしながらやることが訪問に活きていた。」
「道具についても見直しが必要。渡せないからこその工夫を事前に考え、もし渡してほしいという子どもからの要望があったらどうするか?ということも具体的に考えておいたので、スムーズに対応できた。」
「クリニクラウンWEB訪問の経験を活かすことができていると思う。離れて関わらないといけない点では、共通しているところも多い。」
「こどもや家族と離れてかかわっているからこそ、やってほしいことをこどもたちや家族がすぐに理解できるように、クリニクラウンが遊び心をもって、明確に伝えることが大切」などなどいろいろな意見がでてきました。
これらの情報をもとに、今後は病院訪問再開にむけてどのような研修やトレーニングが必要かということを考えながら、研修内容やトレーニングを見直し6月末に開催するクリニクラウンの研修会に活かしていきます。
コロナ禍、1年以上実際の病院訪問ができていないクリニクラウンもたくさんいます。クリニクラウンの不安感を軽減すること。そして、コロナ禍でも、こどもたちに素敵な「こども時間」を届けていくために、これからも頑張っていきます。